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平成29年3月20日、第32回「正論大賞」(フジサンケイグループ主催)の贈呈式が、
東京・紀尾井町のホテルニューオータニで行われました。

大賞を受賞した北海道大学名誉教授の木村汎(ひろし)氏(80)に
日枝久フジサンケイグループ代表からブロンズ彫刻「飛翔」(御正進(みしょう・すすむ)氏制作)と賞金が、
また、第17回正論新風賞を受賞したジャーナリストの井上和彦氏(53)には、
亀山千広フジテレビジョン社長からブロンズ彫刻「ソナチネ」(小堤(おづつみ)良一氏制作)が賞金とともに贈られました。

旧ソ連時代からの重厚なロシア研究が評価された木村氏は「野村克也氏の『生涯一捕手』の言葉をもじって、
『生涯一ロシアウオッチャー』として命を全うしたい」と挨拶。
軍事関係など時事問題の分かりやすい解説に定評がある井上氏は
「重い賞をいただき感極まっている。身に余る思いだ」と述べました。

贈呈式には約390人が出席。
安倍晋三首相がビデオメッセージで祝意を寄せたほか、
来賓の小池百合子都知事と稲田朋美防衛相が祝辞を述べました。

また、主催者を代表し、熊坂隆光産経新聞社長が「正論路線を発展させるべく、
今後も邁進(まいしん)していく」と話しました。

昨年末にプーチン大統領が来日、今年はロシア革命から100年の節目の年とあって、
日露関係が注目される中でのロシア専門家・木村汎氏(80)の正論大賞受賞。
20日に開かれた贈呈式で木村氏は、北方領土問題が未解決であることなどを挙げて
「少なくとも当分の間、引退するわけにはいかない」と、今後も現役の研究者としてロシア研究を続けると宣言しました。

安全保障問題や近現代史の見直しについてテレビや新聞、雑誌と幅広く情報発信し、
正論新風賞を受賞した井上和彦氏(53)は
「これからも現場に身を投じ、自分の目で現場を見て、今の問題を解決するヒントを国民に伝えていきたい。今後も正論路線を断固、貫いていく」と抱負を語りました。

安倍晋三首相は両氏が分かりやすく外交や軍事の問題を伝えている文章力をたたえ
「さらなる発信を期待しています」との激励ビデオメッセージを寄せました。

乾杯の挨拶に立った昨年の正論大賞受賞者、ジェームス・E・アワー米ヴァンダービルト大名誉教授(75)は
「日本の皆さんはお二人のようなすばらしいオピニオンリーダーに触れることができて幸せです」と両氏を祝福しました。

贈呈式に駆けつけた小池百合子都知事は「木村先生とは何度も同席させていただき、ご指導いただいた」と謝意を示し、
続けて「井上さんには『小池百合子が保守のジャンヌダルクになる日』との論文も書いていただいた。彼女は最後は火あぶりになって終わるのですが…」と話して会場を沸かせました。
稲田朋美防衛相も「国益を考えた日本の安全保障、外交のあり方を示していただいている」と両氏の功績をたたえました。

産経新聞の太田英昭会長は「今後のご活躍を大いに期待しております」と両氏を激励しました。

正論大賞を受賞し、フジサンケイグループの日枝久代表(左)からブロンズ像を贈呈される木村汎氏=2月20日、東京都千代田区 _edit - コピー

正論新風賞を受賞し、フジテレビの亀山千広社長(左)からブロンズ像を贈呈される井上和彦氏=2月20日、東京都千代田区_edit - コピー